「エルデの会のサポーターになって」

 

「エルデの会のサポーターになって」

※   金沢大学・ 4年   清水


私は学生サポーターとして活動し始めてもうすぐ1年になりますが、「まだ1年しかおらんかったん?!」とよく言われます。会のみんなやお母さん方はとってもフレンドリーで、もっと前から知っている仲のように接してくれます。活動はいつも笑いが絶えません。さらに、エルデの会特有の様々な活動が、本音でやり取りされているということもあります。ズバッと言われて恥ずかしくなることもありますが、それもよい経験です。

サポーターを始めた当初、私はエルデの子どもはエルデではない子どもとどう違うのかを知ろうとして始めました。今その違いはなんとな~く分かった気がしますが、私はそれより大切なことを学びました。それは、会のみんなはエルデである前にそれぞれとても豊かな(強烈な?)個性をもった興味深い人たちで、一人ひとりの理解の仕方が違うなんて当然のことだということです。定期的に先生方やお母さん方、サポーターのみんなと「この子に合うやり方はなんだろう?」と考えて試行錯誤することで、お互いにとってよい関係ができ上がるのだと思います。

発達障害に興味のある方、私たちとまずは一度いっしょに活動してみませんか!

 

※   就労支援施設で生活支援員として働いている元学生支援者のAさんより

私が小学生の時、クラスに先生からの質問には答えられるのに、ノートを写したり作文を書くことになると、とても時間がかかってしまう子がいました。その子の苦労している姿を見て、とても苦手なのかなと思ったことを覚えています。

私が中高生になり、地域のこども会活動のお手伝いをした時、大学サークルでこどもたちと一緒にレクリエーション活動をしていた時には、座って説明を聞くことができない子、遊んでいてもすぐに周りの子とケンカになってしまう子などがいました。

どうしてなのかなと思いながらも、みんなと一緒に楽しい時間を過ごしてほしいと考えていました。私はその子の隣に座ってみたり、 ゆっくり話しかけてみたりしてみました。

そのような子どもたちの姿が、私は以前から何だかずっと気になっていました。

エルデの会のことは、大学時代に先生が紹介して下さり、当時「発達障害」という言葉は聞いたことはあるけれど、何だか新しいもののようで気になると思っていたところでした。

一方、活動の中には「塾」があり、私が子どもたちに勉強を教えることが出来るのだろうかという不安もありました。

参加していくにつれ、みんなの方から私に話しかけてくれるようになりました。みんなの趣味やオススメの漫画、ゲームの話などを聞いたりしていました。そのうち学校での出来事や進路のこと、時には学校や授業で困っていること、いま不安に思っていることなども話してくれたりもしました。

その中では、解決できたことの方が少なかったかもしれませんが『話聞いてもらえてスッキリしたわ』と来たときより、よい表情で帰って行く様子を見ることができたこともありました。

その時には、私が塾に参加しはじめた時の不安な気持ちは徐々になくなっていました。

゛ここには、自分の話をじっくりと聞いてくれる人がいる゛

゛自分には、一緒に考えてくれる人がたくさんいる゛

という安心感をみんなに感じてほしいと考えていました。

私はいま、就労支援施設で生活支援員として働いています。みんなとの関わりの中で感じたこと、いまどこに躓いているのか、どのようなことに不安や難しさを感じているのかなどということに、自然と目を向けられるようになっていました。

そして、それぞれの方がどのようなことにやりがいや楽しみを持っているのかを感じ、持つ強みに寄り添いながら、共にどのような毎日にしていくことができるだろうかと考えるようになっていました。

みんなとの出会いがなければ、私はこの仕事を選んでいなかったと思いますし、以前から何となく感じていたことに対しても、そのままにしてしまっていたのかもしれません。

施設での新しい方々との出会いに、当時のことを思い出しながら試行錯誤の毎日ですが、私にとってみんなとの出会いが、いまの私の原点になっています。